一橋 文哉
「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件
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定価 : ¥ 460
販売元 : 新潮社
発売日 : 2005-04 |
価格:¥ 460
納期:通常24時間以内に発送 |
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またしても公安か!というのが第一印象だ。著者の作品の未解決事件に必ず登場するキーワードである。
僕はかつての仕事上、警察の方と話す機会が多かった。ひとつひとつの証拠を丹念に調べていく姿勢に敬服する(たまに例外はいるけども・・・)。しかしこうしたルポ物を読むと、丹念な捜査は上層部の思惑で、日の目を見なくなることがあると聞いて悲しくなってしまう。
本書は「真実」と読めば恐ろしい。ジャーナリストはここまで真相に迫れるのか?警察はどこまで追い詰めていたのか?そんなことを考えてしまう。一方ミステリーと読めば物語として読めば良い。本書は読み方で楽しみ方が変わると思う。
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朝日新聞阪神支局襲撃事件は、あまり一般人の興味を惹かなかった事件である。それは、事件が単純な思想上の対立によって引き起こされたものだと決め付けてしまった人が多かったからであろう。
しかし本書を読めば、この事件には、実は“闇の紳士”たちが直接あるいは間接的に関わっていたことが分かる。そこには誰もが名前くらいは知っている大物も含まれる。どうやらその中心は、他の経済事件にも関係する“エセ同和団体”であるらしい。
著者は、犯人と思しき人物を特定しているが、取材後間もなく病死。事件は時効を迎えて、真相は解明されぬままである。ただいずれにしろ、この事件が単純な右翼による犯行ではないことだけは間違いない。
あと、被害者である朝日の事件解決に対する消極的な態度は、何か裏があると思わせるが、実際は、記者が惨殺されたことによって弱腰になったのであろう。本当はもっと情報を出して欲しいところだが、この場合は、職業倫理云々を理由にそれを責めるわけにはいかないと思う。